以前のコラムでは花粉症のオンライン診療についてご説明いたしましたが、今回はその続きとして、実際に処方している花粉症の薬について吉田医師に聞いてみました。
花粉症の薬にはどのようなものがある?

花粉症の薬には具体的にどのようなものがありますか?

基本的には飲み薬、目薬、点鼻薬の3種類で、薬の成分が違うものがそれぞれございます。

率直ですが、先生ご自身で処方されている花粉症の薬はありますか?

はい。私はビラノアを服用しています。夫も同じものを飲んでいます。

確かに私も吉田先生からビラノアを処方して頂き、よく効いています!私はそのほかにキプレスと目薬のアレジオンLX、それにアゼプチン点鼻薬の4種類を1カ月分処方して頂き、ありがとうございました。

ちなみに、人によって処方する薬は変わるのでしょうか?

はい。人よって効く薬と効かない薬が違う場合がありまので、症状とライフスタイルによって適切な薬は変わってくると思います。

下記に参考として私がこれまで処方してきた花粉症の薬の種類や特徴をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
花粉症の薬についての解説

これらの薬を実際に処方されているのですね。よく出てくる作用の抗ヒスタミン薬とはどういったものですか?

ヒスタミンとはアレルギーを起こす物質のことなので、それに対抗する薬という意味です。キプレスなどの抗ロイコトリエン薬は気道や鼻の炎症を抑える成分があるので、花粉症だけでなく、喘息の方などにも処方されます。

自分に処方していただいたアゼプチン点鼻薬も抗ヒスタミン点鼻薬ですね。ステロイド点鼻薬というものもありますが、ステロイドというとなんとなく強い薬のイメージがあるのですがいかがでしょうか?

ステロイドは自分の体からも実は出ているもので、炎症を抑える作用があります。飲み薬のステロイドは全身に効くので副作用も比較的ありますが、点鼻薬の場合は鼻だけですので、適切に使っていただく分には問題ありません。

先生はご自身にビラノアを処方されているとのことですが、患者様によく処方される薬は実際にどちらになりますか?

私自身が毎年花粉症の季節になるとビラノアを飲んでよく効いているので、患者様にもビラノアを勧めることが多いです。仕事中に眠くならないこともポイントです。

眠くなってもいいからよく効く薬が欲しい方にはザイザルかルパフィンを処方します。

もう一つ使いやすいのはデザレックスです。これは食後に飲んでも大丈夫ですので、ビラノアのように空腹時に服用することを気にする必要がありません。

また、1日2回という規定がありますが、鼻詰まりがひどい方にはディレグラがおすすめです。
市販の薬局の薬と医療機関で処方してもらう薬の違いとは?

薬の一覧表も作成して頂き、よく処方されている薬も教えて頂いたのですが、ぶっちゃけ花粉症の薬は専門知識のない自分が選んでしまってもOKですか?

はい。薬局で自分に合いそうな薬があったらそれを飲んでみて頂いて問題ありません。薬剤師さんからもアドバイスを頂けると思います。

そうなのですか!?医療機関で処方している薬は普通に薬局でも売っていますか?

確かビラノアやルパフィンは薬局では売っていなかったと思うのですが、クラリチンやアレジオンは売っていたと思います。新しい薬は一定期間市販できないなどという市販薬に関する決まりがあったはずです。

医療機関での診察を受けると薬局には売っていない薬を処方してもらえることもありますが、薬局の薬が効いていて十分な方はそのままその薬を飲んでいただいて問題ありません。

たしかに私に処方して頂いた薬はどれも薬局では売っていないものでした。今が花粉症の季節なのかもわからないほど鼻水やくしゃみが出なくなりました。

それはよかったですね。薬は飲む時間で効き目が変わりますので、空腹時服用の薬の場合はそれをしっかり守るようにしてください。
※こちらの記事は薬についての紹介をしていますが、特定の薬を推奨することが目的ではありません。当院ではこれらの薬剤においての利益相反(COI)は一切ありません。

この記事を監修した医師内科 吉田医師
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