MRI検査

健康診断と人間ドックに追加できるMRI検査とは?どんな検査で何を診断してもらえる?


健康診断や人間ドックに追加できるMRI検査があるのはご存知でしょうか?多くの医療機関では独自に追加できるオプション検査というものを設けており、健康診断や人間ドックの検査内容をカスタマイズできるようになっています。中でもMRI検査を追加できるオプション検査にはどのようなものがあるのでしょうか。実際にMRI検査を行なっている野澤放射線技師が解説いたします。

MRIで女性の骨盤周りを撮影する検査

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野澤 技師

まずは女性の骨盤周りのMRI検査について、具体的に説明いたします。

女性特有の病気の有無をすみずみまで確認

女性の骨盤の範囲内にある子宮、膣、膀胱などの婦人科領域の撮影を、水平、垂直、体に対して平行など様々な角度からの断面を撮影し、子宮がん、卵巣がん、膀胱がん、子宮筋腫、腹水などの有無や自覚症状のないがんや病気の原因などを早期発見することができるMRI検査です。当院では通常より高解像度な画像を撮影できる3テスラMRIを導入しているため、より鮮明な画像を撮影することができます。例えば写真で指を差している箇所が子宮なのですが、このようにはっきりと体内の様子を確認することができます。

よく発見されるのは子宮筋腫

子宮筋腫は言ってみれば子宮の筋肉のかたまりです。大きなものですと骨盤全部を埋め尽くすほど大きくなっていることもあり、あまりにも大きくなると臓器を圧迫して体に悪影響を与えてしまうことがあります。また、卵巣に異常な影がある場合にもすぐに医師に診断してもらいます。写真で指を差している部分は膀胱の膜の部分ですが、この膜にコロッとした丸いものがあったり、膜が変形していると腫瘍の可能性があるので、そのようなものがないかを入念にチェックします。

金額や所要時間は?

当院の場合ですと子宮がんPREMIUM検査というコース名で30,800円(税込)で検査を行なっています。検査所要時間は20分程度です。他の医療機関では検査内容や撮影する部位などが異なることがあるので参考にしていただければと思います。

MRIで男性の骨盤周りを撮影する検査

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野澤 技師

次は男性の骨盤周りを撮影するMRI検査についてご説明いたします。

男性特有の病気の有無をすみずみまで確認

前立腺とはあまり知られていませんが、男性の陰茎の付け根あたりにある精子を保護する前立腺液をつくる臓器です。この前立腺にがんの原因などの悪いものがないかを確認することはもちろん、膀胱や精巣の状態、精嚢(せいのう)、陰茎もMRIで確認し、前立腺と同じくらいの高さにある大腿骨の骨頭(こっとう)まで幅広く確認しています。こちらも水平、垂直、平行からの断面画像を数百枚に渡って撮影し、最終的に全ての画像を医師が確認しています。写真は実際の検査のもので、親指当てている部分は精嚢です。

リンパの腫れも発見

大腿骨も必然的に見えているので、異常がないか診断しています。また、鼠蹊部(そけいぶ)のリンパも見えやすいので、異常がないかを確認しています。写真で指を差している小さな赤丸の中にある白いものがリンパなのですが、この部分がもこもこと大きくなっているとリンパの腫れであったり、ヘルニアなどの異常があるかもしれません。

金額や所要時間は?

当院の場合ですと前立腺がんPREMIUM検査というコース名で30,800円(税込)で検査を行なっています。検査所要時間は20分程度です。なお、コース名は”前立腺がん”となっておりますが、骨盤周りで見える範囲の箇所はくまなくMRIで確認し、医師に診断してもらえる点がポイントです。

男女共通。MRIでお腹の臓器を確認する検査

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野澤 技師

次は乳首からおへそくらいまでの間にある臓器を撮影するお腹(上腹部)のMRI検査について説明いたします。

お腹の主要な臓器をMRIでくまなく確認

胸からお腹にある臓器である、肝臓、膵臓(すいぞう)、脾臓(ひぞう)、腎臓(じんぞう)、胆嚢(たんのう)を中心に、細部までMRIでじっくり撮影していきます。一例を挙げると、肝臓であれば腫瘍の有無や脂肪肝かどうかなどがよくわかります。写真では同じ受検者様の肝臓を明度を変えて2種類撮影しているもので、この方は正常なのですが、明度の差が大きい場合は脂肪肝の可能性が高いということが一目でわかります。また、いくつかの撮影方法を組み合わせることで、臓器の中にあるがんも発見することができます。

輪切りだけでなく、3Dでの撮影も可能

MRI検査は水の信号を感知するのも得意です。画像は膵臓(すいぞう)の中を通っている膵管(すいかん)をMRIで3D撮影したものになります。赤で印をつけている位置に丸いものが見えますが、これは普通の人にはない水の袋で、悪性の可能性があります。

お腹(上腹部)のMRI検査の注意事項

上腹部を撮影するMRI検査の場合は撮影中に息を止めて頂く必要があります。そうしないと呼吸と共に内臓も動いてしまい、動きが苦手なMRIでは鮮明な画像を撮影することができないためです。実際の検査では受検者様に無理のない範囲で、可能であれば30秒程度息を止めて頂き、その間に撮影を行います。これを何セットか続ける形で検査を行なっていきます。

胃や腸などの消化器は撮影できない

このように様々な体内の様子を鮮明に撮影することのできるMRI検査も万能ではありません。常時動いている胃や腸、小腸などの消化器系はとても見づらいので内視鏡やCT検査などで撮影することが一般的です。MRI検査全般に言えることですが、MRIは動いておらず、位置が固定されている臓器などの撮影に適した検査といえます。

金額や所要時間は?

当院の場合は上腹部がんPREMIUM検査というコース名で33,000円(税込)で検査を行なっております。息を止めての撮影を繰り返す形となりますが、こちらも検査所要時間は20分程度です。

MRIで全身のがんを発見する検査


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野澤 技師

次は40代以降の方にとても人気のある全身のがん発見するMRI検査について説明いたします。

がんの発見に特化して全身を撮影

これまでは臓器や体の一部をじっくりと撮影するようなMRI検査でしたが、こちらは頭から太ももまで全身のがんの発見に特化したMRI検査です。体の部分ごとに撮影したデータを組み合わせて画像を作成し、全身のどこかにがんの可能性がある場合は浮かび上がらせて映し出すことができます。

がんの信号と肉体の形状を合わせて確認

実際の画像を使って説明いたしますと、この白と青の画像はがんの疑いのある信号を発見するために撮影した画像で、専門的にはディフュージョン画像といいます。例えば脳のMRI検査でもディフュージョン画像を撮影しており、脳梗塞や脳腫瘍などがはっきりと写るのですが、全身でのディフュージョン画像の場合でも、普通は映ることのない部分に色がついていたりすると、がんの可能性があります。

こちらの画像では実際の肉体の断面を確認しています。がんの信号の画像と合わせて確認することでより正確な診断をすることができます。また、他のMRI検査と同じように、全身にがん以外の異常がある場合も診断しています。

全身に転移してるがんの箇所も特定可能

例えばがんの中には肋骨(ろっこつ)や腕の骨など、あらゆる骨に転移してしまうものもあるのですが、どこに転移するのかはわかりません。全身のMRI検査をすることで、どこにあるのかがわからないがんの位置の特定も可能です。

実際に見つかった、がんの可能性のある画像

指を差している箇所は腎臓なのですが、白い影がはっきり見えています。これは、”複雑性のう胞”の可能性のある所見で、正確には精密検査を行なった上で医師の診断となりますが、がん化している可能性があります。このように自覚症状のないがんの疑いのあるものをMRIで全身から拾い上げることができます。

金額や所要時間は?

当院の場合ですとMRI全身がん検査というコース名称で121,000円(税込)で検査を行なっております。こちらも検査所要時間は20分程度です。

MRIで脳の状態を確認する検査

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野澤 技師

脳のMRI検査である脳ドックも健康診断や人間ドックに追加することができます。


脳ドックについては上記のコラムで詳しく紹介していますので、よろしければ参考にしてください。

丁寧に説明してくれる医療機関がおすすめ

このように、健康診断や人間ドックに追加できるMRI検査についての概要を説明させて頂きました。医療機関によって追加できるオプション検査の内容は様々ですので、自分の行たいMRI検査がオプション検査に含まれているかを事前に問い合わせてみてください。検査内容については普段聞き慣れない専門用語が多くわかりづらいことがあると思いますので、丁寧に説明をしてくれる医療機関での健康診断や人間ドックがおすすめです。

この記事を監修したスタッフ野澤 放射線技師

このような方はご相談ください

  • 健診でMRI検査も受けたい
  • 人間ドックを受けたい
  • 自覚症状のない病気が心配